お仕立て・部分的なサイズ直し・リフォーム

お仕立て

お仕立て

【お仕立て】は、ご自身の寸法で着物をお作りできる嬉しい時間です。反物だけでなく、ほかにも必要なのが胴裏、衿裏、八掛など。こちらもご用意しております。八掛はお色選びが重要!一緒に色を考えさせていただいて出来上がりまでの着物時間を楽しんで頂けたらと思います。

お仕立て直し

【お仕立て直し】は“サイズの合わない着物を自分のサイズに仕立て直す・長く着続けていて、ほつれが出てきた”など、サイズや着物の状態をよくするために着物を解く→洗う→仕立てます。解いて洗う事で着物の生地はよりきれいに。さらにご希望のサイズにできるだけお仕立てします。この時に八掛を違う色にするなど仕立て直しによって着物をより長く楽しく美しく着続けられます。※生地の長さや幅・状態によってはできない事もございます

お仕立て直しの一例 受け継がれた着物 振袖 ヤケ直し

受け継がれたお振袖。シックな黒と可愛いパラソル柄が印象的です。ご依頼頂きました時の状態は、黒色の生地部分がヤケ、糸は弱っていました。ヤケ直し・サイズをお嬢様の寸法にするため、お仕立て直しさせて頂きました。黒色が生き返り、サイズも調整でき、お召になったお姿が本当に可愛いです。(写真はお客様から許可頂いております)

お仕立て直しの一例 古くなった着物

大島紬の着物。肩の部分・お尻の部分ともに糸が弱っていたのと、サイズがあっていないとの事で、お仕立て直しをご依頼頂きました。着物と八掛は洗張りをしてきれいに。胴裏は新しいものをつけて、マイサイズにお仕立てすると新品のような美しさが戻りました。

仕立て直しの一例 受継いだ着物 紬の単衣着物

お祖母様の着物をお孫さんが受け継がれてこれから着るためにお仕立てご依頼頂きました。状態は“糸弱り・古いシミ各所・擦り切れ・サイズが合わない”という色々な要素をお仕立て直しで改善いたします。お客様のご意向もあり、今回はしみ抜きをしていません。解く→洗張り→お仕立ての3つの工程です。ですが、汚れ・シミはお仕立ての際に工夫して隠しています。擦り切れは生地をカットしてから洗張りをしました(生地に余裕があったので擦り切れたところを切っています)。とても良好な状態にお仕立てあがり、お客様にもお喜び頂けました。何より嬉しいです。また次の代に受け継げるようにしますね!と嬉しいお言葉も頂きました。次の世代に受け継げたら4代。着物だからこその魅力の深さを感じます。※撮影した日が異なり、光の加減の違いでビフォーアフターの色味が異なりますが同じ着物です。

仕立て直し一例 受け継がれた着物 小紋袷着物

受け継がれた大切でそして可愛い小紋の着物。気がつけば裏地の胴裏が茶色で驚かれたそうです。分かります。でも大丈夫です。お仕立て直しで改善できましたので、その様子を写真でご覧ください。

工程は“解く→洗張り・カビ取り→お仕立て”。カビ取りは特別なしみ抜きではなく洗張りの通常料金内でいたしました。胴裏は古いものは処分して新しいものをつけています。洗って全体のくすみ、気になるカビをとれるとワントーンあがるような感覚。そしてご自身のサイズにお仕立ていたしました。裄が足りないのが気になられてたのも解消できたので、気持ちよくお召いただけるように。

リフォーム

着物や帯・羽織やコートを解き、洗張りをして今までと違う形に仕立をすることです。※生地の長さや状態・素材によってご希望のリフォームが出来ないものがございます。

ご依頼

サイズと状態確認・お客様のサイズ採寸いたします。お仕事内容とお見積り金額をお伝えしましてお仕事を承ります。

羽織から名古屋帯

丈が短くている羽織をリフォームで名古屋帯に。基本的に名古屋帯にリフォームする場合は二部式(お太鼓と胴回りが別になっている)名古屋でお仕立てします。

着物から名古屋帯

着物を二部式名古屋帯にリフォーム。着物を解いて洗張り名古屋帯にお仕立ていたします。

お洒落袋帯を二部式(お太鼓と胴回りを別にする)

お洒落袋帯を簡単にしたいというご希望で二部式帯にいたしました。背中に手が回りにくい方、重い帯でお困りの方にお勧めです。

作り帯の制作工程 YouTube

切らないで全部形を作って、あとは巻くだけのタイプの作り帯もお仕立てできます。

職人さんの制作工程をご紹介

工程のことや作り帯のことなど色々なお話とYouTubeをブログ記事に記載しました。ご覧いただけたら嬉しいです。リンクしています、ここをクリックしてください。

 

着物をコートへリフォーム

部分的なお直し

裄直し

背縫い(背中の中心)から、そで口までの長さを長くする(または短くする)ために袖付部分と袖の振り側を解いて、折り目をプレスして伸ばしから縫い直しをします。

袖丈直し

袖の長さを長くする(または短くする)ために部分的に縫い直しをする事。女性の袖丈は、結婚前なら1尺4~5寸(約53~57cm)、結婚後は1尺3寸(約48cm)と長さが異なります。また振袖は、結婚された時に袖丈を短くして訪問着として嫁入り用にされます。

お子様の着物

お子様の着物

お子様の成長にあわせて着物も変化させます。同じ着物をお子様の成長にあわせて調整できるのは着物ならではの特徴です。

お子様の着物の項目

  • 肩あげ・身あげ
  • お仕立て直し

ご依頼の際にサイズやお仕事内容を確認の上、お見積り金額をお伝えします

肩あげ・身あげ

肩あげ・身あげをすることでサイズ調整をすることができます。裄・身頃をお子様の腕の長さ・身長にあわせてつまんで縫います

お仕事実績

 

二部式のお着物

もっと簡単にもっと着やすくする工夫の一つに、上下に分かれた着物→二部式の着物がござます。下を巻いて上は羽織って着るので簡単です。帯も二部式で分かれた形にすると、もっと楽に着られます。健常な方はもちろん、お身体に障がいがある方にも着ていただけるので、着物を着て過ごす楽しさや喜びは誰の手にも届くものであってほしいと思います。細かなところも配慮してできるだけ笑顔で素敵に着ていただける事を考えて職人とお作りいたします。その事例として障がいがある方に簡単に着られるお振袖をお仕立てさせて頂いたお仕事を記事にしております。よろしければこちらもご参考になりましたら幸いです。

 

お仕立てQ&A

Q.サイズが分かりません

A.  サイズが分からない場合は、採寸させて頂いて寸法を算出いたします。ご依頼の際は、採寸しやすいお洋服でお越し下さい。また既にお召しになられている着物がおありでしたら着物をお持ち込み頂きましたらお預かりさせて頂いて寸法を測り、その寸法でお仕立ていたします。

Q.受け継いだ着物があります。私のサイズにお直しできますか

A.  受け継いだお着物を生かしたいとお考え下さって嬉しいです。できるだけご希望に添えますように、と思います。まずは着物にご希望の寸法にできるだけの生地巾と長さがあると可能です。また新品ではありませんので、着物のコンデションも確認が必要になります。例えば、ヤケて変色していないか、カビやしみがある場合は染み抜きや洗う工程で対処できるものか、生地そのものが仕立て直しに耐えれる強度があるか。色々な面から判断させて頂いております。ご自身でご判断頂くのは難しいと思いますので、よろしければご相談下さい。→ご予約 生かして頂きたい気持ちでお仕事をしておりますので、ご予約で無理なご提案やご依頼を進める事は致しません。安心してお越し下さい。

Q.受継いぎたい【振袖】があります。どうするのがよいか困っています

A. 振袖は人生の幸せの瞬間に身にまとう大事な着物なのでより一層お気持ちが深いので、ちゃんとしてあげたいお気持ちと思います。サイズや着物の状態などご判断いただくのは難しいことかもしれません。そこで振袖を受け継ぐことで知って頂くと分かりやすくなると思う内容をまとめた記事を書いております。嬉しい日の準備は大変と思いますが、家族の思いをつなぐ大事な時間、嬉しさと喜びにつながる大事な時間なのでぜひこちらを一度ご覧いただけますでしょうか。→【着物再生】振袖を受け継ぐために知っておきたい 5つのこと

Q.受継いぎたい【留袖】があります。どうするのがよいか困っています

A.ご家族の晴れの日の着物【留袖】着られる日がくることが何よりも嬉しい幸せなことですね。ご結婚の予定がお決まりになったら留袖の準備です。新しく誂えることも素敵ですが、お母さまおばあ様の留袖を受け継いで着てあげることは、家族の幸せの門出をお祝いしてきた留袖を着て結婚式に出席する、喜びをつなぐことができる幸せな時間だと思います。色々ご心配なこともあるかもしれないですね。留袖を受け継ぐことができる喜びにつながるきっかけになりますように、知って頂くと分かりやすくなると思うことをまとめました→【着物再生】【留袖を受け継ぐために知っておきたい5つのこと】

Q.受継いぎたい【訪問着】があります。どうするのがよいか困っています

A.訪問着はご結婚されてから活躍するお着物ですね、お宮参り・入学(入園)式・卒業式。そして結婚式やパーティ・イベントなど華やかなお祝いの席に着て嬉しい日に華を添えてくれます。数年に1回のペースでお召しになられるのでお手入れやお仕立直しをして受け継ぐことができると嬉しいですね。そこで訪問着を受け継ぐ時に知って頂きたいことをまとめました→【着物再生】訪問着を受け継ぐために知っておきたい9つのこと

Q.受継いぎたい【普段着の着物】があります。どうするのがよいか困っています

A.受け継いだ着物を普段の生活に着られたらとっても素敵ですね!おしゃれですし、コーディネートも楽しいです。それにお手持ちの着物で始められるの着物の状態がよければご予算かからずにはじめていただくことができます。ぜひ着物でお出かけできるようにはじめて頂きたいです。そこで普段着の着物を受け継ぐ時に知って頂きたいことをまとめました。項目が多いので記事は分かれています。

    1. 【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの1歩』
    2. 【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの2歩目-種類と季節を知る』

 

Q.受継いぎたい【普段着の着物】があります。どうするのがよいか困っています

A.普段着の着物を受け継がれて、楽しむことができるとお洋服とお着物と両方をお出かけのシチュエーションによって選んだり、楽しいですね!ぜひ受け継いで生かしていただけたらと思います。普段着の着物を着るためにご判断いただくのに知って頂くと便利なことをまとめました。なれない方にも分かりやすくなればということで、項目を分けています、長いですのでお時間あるときにぜひご覧ください。

  1. 【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの1歩』
  2. 【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの2歩目-種類と季節を知る』
  3. 【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの3歩目-着る準備メンテナンス』
  4. 【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの4歩目-着物のリフォーム方法』

 

着物に関する加工

紋入れ

染め紋・刺繍紋

紋章上絵師

紋章上絵師とは着物などに家紋を入れる職人のこと。紋は形は同じですし一見違いが分かるものではありませんが、描くものの腕によって出来上がりがそれぞれ違い個性があることをご存じでしょうか。何十年も紋を描く職人の技は小さな世界で大きな仕事をしています。驚くのは、紋はすべて頭に入っていて複雑な形も小筆とコンパスのようなもので精密に描かれます。この伝統の技ができる方がどんどん少なくなっていますが今もなお己の技を磨く素晴らしい職人がが活躍しています。ぜひこの伝統の技を感じて頂きたいと思います。紋章入絵師の仕事の様子です。細かな作業を丁寧にされてる様子が伝わるでしょうか。

お仕事の一例

刺繍紋

紋を入れたいけどもあまり目立たせたくない方にオススメです。刺繍紋は糸の色で雰囲気が変わります。

染め

着るたびに嬉しい。大好きな色をまとえる喜びはずっと続きます。想いを職人さんに伝えて美しいお色の着物へ染めます。

※ご依頼頂く反物や着物の状態によっては、ご依頼に対応できない事がございます

染め職人の仕事

寒い日も暑い日も冷たい水と熱湯を使う大変なお仕事です

  1. 生地の色を抜く脱色(染替えの際に必要な作業です)
  2. 染料を調合し熱湯に入れる
  3. 生地を入れる
  4. 生地を巻き上げる
  5. 何度も巻き上げていくとどんどん染料が生地に染まっていく色の仕上がり具合を確認する

 


着物が次の世代へ受け継ぐことができるのは、解いて洗ってまた縫い直しをすることで、次の世代の方にあうサイズにできたり、裏地が弱ってたら交換するなど色々な事ができるからです。(※サイズや着物のコンディションによってはできないこともありますが)日本の伝統はサステナビリティを一番先に考えられていたと思うと感動します。

普段慣れ親しむ機会は少ないと思いますが、生かすことができることを知って頂いて、また実際に生かすことを検討いただけましたら幸いです。大切なお着物を生かすお手伝いができますように努めて参ります。