【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの1歩』
想いのある大切な着物。大事なものなので、色々な生かすためのお話をしていきたいと思います。普段着物を着ることがない方にとっては、普段着の着物は普段着ないから不要と思って「長年着る機会がなかったから…」ということで手放される事があるかもしれません。でも、この記事を読んでくださっておりましたら、手放そうというご判断は最後の最後にお願いしたいのです。手放したら本当に最後、お手元に戻ってきません。いまお手元にある着物は、愛情をいっぱいに受けたからこそ着物があると思いませんか。色柄を選んで、色々な家族の嬉しいイベントに着られるように、可愛い娘に、孫に良いものを渡してあげたいという優しい愛情が形になったのが着物です。だから着物を判断するのは決して『着るか、着ないか』だけではないように思います。ご両親の愛情に何度も会える何度も着られるのが着物の本来の優しい役割ではないでしょうか。お手元の着物をもう一度見直して愛情を思い出を感じてみませんか。
普段着なので、着たいお気持ちがあると今すぐは難しくても着れる機会があるかもしれません。まずは着れるのかな?ということがご判断いただけますようなお話をして、みなさまがご家族の愛情に着物を通じてもう一度触れるきっかけになりまように。と思います。
普段着の着物を愛でる時間・対話の時間
1.箪笥を開けて 着物を見る愛でる
開けた事ない方にとっては、もはや開かずの引き出しになっているかもしれません。そこはちょっと頑張ってみましょう!箪笥の引き出しから取り出して着物を入れいている紙「たとう紙」と言います。このたとう紙を開けて見るだけならできるのではないでしょうか。
開けていただいたらまずは、着物を取り出して愛でてあげましょう。どんな気持ちでこの着物を選んでくださったのか想いを馳せてみませんか。「可愛い着物が多いから愛らしいイメージだったんだな」とか「昭和の頃はこんな着物が流行ったんだな」とか…きっと子供のころに戻ったような心があたたかくなる時間。あとは見て触って頂くいて【絹】の質感・発色の美しさ、日本ならではの伝統の柄や技法などにも目を向けて頂けると、着物も喜びます。絹のお洋服を着ることがなかなかないですよね。でも日本人は普段に絹を着ていましたし、ご両親が用意して下さったときはそれが普通でした。大事に何年もよいものを着続けるというサスティナブルで心豊かな暮らしをしていた時代です。けっして使い捨てではない、丁寧で大事な暮らしをしていたことに思いを巡らしていただくと、着物ってよいものだなぁと、少しでも振り返っていただける時間になりましたら嬉しいです。
この時間は『幸せの時間』です。ゆっくり着物とご家族の気持ちと向き合ってください。
忙しい日々の中での作業されてることと思います。あれしなきゃ、これもしないと…色々と浮かぶかもしれません。それにご家族を優先してこられた優しい人ほど時間を作ることが難しいのもお察しします。あれこれを考えるのはきっと後で大丈夫。一番大事なことは、あなた自身がご家族の想いと向き合うことではないでしょうか。今この時間を自分と向き合って生きる、あなただけの大事な時間を大事にすることを優先してあげませんか。後悔ない人生のためにゆっくりしっかり心穏やかな良い時間をお過ごして欲しいです。着物はいつもいつまでもあなたとの時間を過ごせるようにお傍にあります。
2.普段着の着物 『未来を共に過ごしたい着物』を考える
心が豊かにあたたかくなる幸せの時間を過ごしていただけましたでしょうか。まだ足りないかもしれません、その時はゆっくり時間をとって下さいね。そして心が優しい気持ちでいっぱい満たされた、と思っていただけたら嬉しいです。そうしたら次のステップに進みましょう。
ぐるぐる考えすぎないコツ
ここからは実際に『今の自分にあう着物探し』していきましょう。今を生きているこれからも未来がある人生に、この着物なら一緒に過ごしていきたいなと思う『未来を共に過ごしたい着物』を考えます。私が思う手順をお話させて頂きますが一番のコツが2つ
- 好きな気持ちが大事:「コレ好き!」というお気持ちに触れる着物を選んでください。これが何よりも一番大事です。
- 判断がにぶる原因:価値があるか高価かどうか。これはもう置いてて下さい。高価でも好きでなければ着なくなりますし、リメイクとか生かすことを考えるにもおっくうになってしまいます。大事なのも好きな気持ちな事をいつも思っていて下さい。
上の2つを心に留めて頂いて、未来を共にしたい着物探し始まります!
1.着たい着物
- 着てみたいと思う←一番大事
- 色柄が好き
- 生地感が好き
- 見ていてテンションが上がる
とにもかくにも『あ!これいい!』と思う‘’気持ちが動く着物‘’前向きに一緒に過ごせることを考えてみましょう!着るのが一番です!でももし着なくても生かす方法はあります!当店では両方ご提案しておりますのでご安心下さい。
2.判断に迷う着物
- サイズが合わなさそう
- よごれが気になる
この2つは解決策があります。絶対に解決できるお約束はできませんが、悉皆と言われる着物のメンテナンスの技術でサイズを変えたり汚れをとったり、コンデションをよりよくする技術があります。その着物を着るための技術も後々お話させていただきますね。
3.未来を共にするのが難しいと思う着物←リメイクという方法も
- あまりに色柄が若い、年齢的に無理を感じる:赤色・朱色・ピンク色が多いと思うので、これらは年齢を重ねると難しいかもしれません。でも可愛いものは可愛いのでリメイクして傍においてあげる事もできます。
- 状態が良くない:表側に汚れシミ・カビが出ていて範囲が広く対処が難しそう:気に入っている着物なら、対処法があります!シミヌキなど色々と手を加えてきれいにできる事もあるのでご相談下さい。ただあまりにひどいとご予算が上がるので、そんなに気に入ってなければ難しいと判断するのも仕方ないです。汚れてない部分を生かして小物を作るリメイクという方法もあります。
夏物の着物の汗ジミ・衿の変色
夏物の着物(裏地がついてない透け感のあるもの)は、お手入れがちゃんとされていないと汗をかいているので、その汗シミがそのまま残ってたりします。夏にワンピースを着て、洗わないでそのまま保管してたら脇にシミができてたみたいな感じでしょうか。これらの変色は、職人が直せる場合もありますが、範囲が広かったり生地のコンデションが悪いと難しい場合があります。
状態が良くないとか色柄が明るすぎるなどあっても、可愛いものは可愛いですし、全部状態が良くないわけではないので、絹の生地の良さ・色柄の良さを残しておいてあげたいと思ってくださいましたら、その部分だけ切って何か小物を作ることもできます。プロに頼むのもご自分で簡単なものを作るのもいいですね。今はミシンがなくても、布用のノリがあるので(布用のノリの性能の良さには驚きます)小さい小物をつくる事のハードルは低くなってきているように思います。
4.大事なコツ 一気にしないで少しづつ
忘れてはいけない‘’コツ‘’をお伝えします。開けて着物を見て下さるだけでもよく頑張ってくださってます!その頑張りは十分素晴らしいのです、それ以上頑張りすぎないで下さい。写真のような全部一気に出してやろうとすると、体力的にもしんどいです。幸せの時間・大事な時間を過ごしていただきたいのでご面倒と思いますが、思い出のアルバムを1枚ずつめくるように、分けて少しづつやりましょう。
5.普段着の着物 『断捨離』しすぎ注意
もちろん断捨離を否定するわけでは決してないです。着物は大事な人とまた語り合えるアルバムのような役割もありますので、断捨離の考え方を取り入れるのはちょっとストップしてほしいと考えています。少ないもので豊かに過ごそうという考え方はよいと思いますが、アルバムや大事な想い出は断捨離に入るのかな?とか、思うと着物と向き合う時はちょっと立ち止まって欲しい気がします。お洋服はサイズや流行があって「1年とか3年着なかったらもう着ない」と断捨離の考え方にありますね、お手頃な価格の当時はやったデザインのものは、そのように考えてもいいと思います。でも着物は人生の大事なイベントを最高の嬉しい日をお祝いする衣装です。それは回数が少ないからこそ最高のものを着て喜びあって、家族の成長とともに世代を超えて同じように着て受け継いでいくものが、3年着なかったらルールには当てはまらないですよね。
大事にして頂きたいのは、皆様お一人お一人のお気持ち・想いです。着物は着物という形だけではないのでその上で着物と向き合ってみませんか。後悔のない時間を過ごして頂けたらと思っています。
はじめにも書きましたが、サヨナラするのは最後にできます。どうしてもサヨナラする着物達も、お知り合い、ご親戚、お友達など着物を着られる方に一度当たってみてください。着物に興味がなさそうな方にもお話してみると、知り合いの知り合いに着物を着る人がいるなど、意外と、本当に意外と誰かいてるものです。売ってしまうより、処分するよりも着物を着る方に渡してあげてください。着物は着物として生きる道が一番喜ばしいです
3.普段着の着物 着てみたい気持ちを育てよう
着たい気持ちになる着物と出会えたらラッキー!です。さあ!これからもっと人生が心が豊かになる時間がはじまります!
すぐは無理でも『お手持ちに着物を着てみたい気持ち』をまずは育ててみませんか。いまは着物ライフをはじめるのハードルがとっても下がってますので、今やらなきゃいつやるの!です。なぜならユーチューブ動画の着付け動画がとっても豊富。検索していただくと多くの着付教室の先生やお店の方が丁寧に教えてくれる動画が見れて無料です!もちろん動画だけでは分からない時や、やっぱり人に教えて欲しい方は、着付教室で学ばれるのもよいですね。お友達ができるのでお出かけも一緒に、お着物が似合う場所やエンタメやイベントがあります、とっても新しい楽しい時間が待っています。
↑こちらの記事でも書いておりますし、同じようなことを書きますが、年齢を重ねるほど堪能していただける着物には懐の深さ・魅力の奥深さがあります。着物を着たことがない方が、頑張って着物を着れるようになってもらう価値が十分すぎるほどあります。お値段以上とはこのことかと思います。
年齢を重ねると少しづつですが・・・
- 今までにあってきた色が似合わなくなる。
- お洋服の形をピタっとしたものは避ける・体系カバーできるものを選ぶ。
- 今まで買っていたお店のお洋服がなんか違う。
- ポリエステルとか化学繊維のものが嫌になってきた。
これらのなんとなくしっくりこなかったことが一気に解決できるうえに、見た目の美しさがお洋服を着られてる方には比べ物にならない素敵な装いになります。しかもそれはお手持ちの着物でかなうことです。初期投資がほぼゼロです。こんなにありがたいものが手元にあるんです。家族のあたたかなやさしい愛情、受け継ぐことの喜び、着物の美しさ、それは年齢を重ねてずっと楽しめます。もう一回着物を愛でて欲しいとお伝えしてるにはたくさんの理由があるからなので、この記事が着て楽しい時間を過ごしていただけるきっかけになれ!伝わってほしいのです、そんな想いで書いています。
書ききれませんが、着物をこれからはじめて頂いて楽しくなる美しさを引き出す着物の魅力はコチラです
年齢を重ねるほど着物が楽しくなる理由
- 着物ならキレイな明るい色が素敵で、お肌の色味も上がります。
- 半衿があるので、半衿の白色でレフ版(女優ライト的な。写真を写すときの白い反射板)効果によるお肌のトーンアップ
- 着物の身体を包み込む形で、体系カバー
- 着物のお洒落は、現代の流行でなく、自分の好きなものを着る楽しさ
- 1枚の着物を帯や小物でコーディネートに変化させることができる!お洒落の幅は広がり、色づかいで長く楽しめる
- コーディネートが上手になると年齢を重ねるほど素敵になる
- 絹を着る。という最高に良い素材を着る。お肌が喜ぶ。絹の特徴のお話はここをクリックしてください。
- 家にある着物を取り入れることで、実は、コストパフォーマンス良し
- 受け継がれた着物。三代引き継げるくらいコストパフォーマンス+想いを受け継ぐ幸せ 幸せは無限大∞です
未来をともに過ごしたい着物と、着物があることを選びませんか。そのお気持ちに着物は絶対に答えてくれます。今が今日が一番若くて、一番早いです。迷うより一緒に着物との未来をお話してみませんか。
ここまで『【着物再生】普段着の着物を受け継ぐために知っておきたいこと『はじめの1歩』』をお話させていただきました。はじめの1歩は、本当にはじめの1歩な内容で『何をどうしようか』判断にお困りでしたら、ある程度分けるところまではできるように心がけました。いかがでしたでしょうか。やっぱりご判断が難しいとお考えでしたら、よろしければお声がけ下さい。ここからはそのためのお時間についてのご案内です。
カウンセリング
家族の嬉しい日を彩ってきた着物がお手元にあるけどどうしたものかお困りではありませんか。色々分からないことが多いと思います。もしよろしければ、ご相談下さい。カウンセリングいたします。そのためにお時間をとっていただきたいので、お手数をおかけしますがご予約くださいませ。カウンセリングでは、受け継ぐ喜びをお手伝いできますように分かりやすくお話を心がけております。ご遠慮なく色々ご質問下さい。
受け継ぐことができますように、はじめの1歩はどうしたらよいか考えてお話していますが、私の言葉足らずなこと分からいにくい事、至らぬことがありましたら、どうぞご遠慮なくお声がけ下さい。受け継ぎたい着物を受け継ぐことができるように、尽力いたします。人生の中の宝物のような嬉しい瞬間、ご家族皆様の幸せの瞬間が笑顔いっぱいの時間でありますように。そこに受け継がれた着物があることを願っております。