【着物と過ごすお家時間 3】着物を広げて虫干しにチャレンジ
着物と向き合う時間
今日も当店のブログをご覧くださって有難うございます。
お家時間を自分の大事な時間にできるきっかけになればと思って記事を書いています。引き続き着物を通じてみなさまの気持ちや時間が優しいものでありますように…お話させて下さい。
2020年4月14日の記事【お家時間】着物を見て触れてみよう、の内容は着物に触れてみてください。開けてご覧になって、想いを馳せて下さいというお話でした。最後に着物の畳み方を知ってもらえらたらもう1歩踏み込んで色々できるようになるので、YouTubeで畳み方を見てみてくださいね。とご提案させて頂いておりました。(本当は私が資料をご用意すべきなんですが、時間の都合でゴメンナサイ)
着物を広げることができるって大事です
着物の畳み方を知って頂くと、断然できることとできる範囲が広がります!この差は大きいです!
畳み方は完全に覚えなくっても大丈夫です。YouTube見ながらなら畳める。というくらいでOKです。できることをできるやり方でトライしてもらったら十分ですよ。
なぜ畳み方をこれだけお願いするかと申しますと『畳めない』=『広げることができない』
これは着物を整理するときに広げる勇気がないと、整理が進まなくなってしまうし、せっかくの着物のメインの柄を見ることができない原因になってしまいます。訪問着とか留袖とか大事な時に着る着物は特に柄は畳んだ中に入っているので、たたんだ状態ではメインの柄が見れない。ということは『これは何?』ということになって判断が進まないんですね。
広げて見ることができたら、『これは何?』という疑問は解消されますし、また大切な着物をちゃんと見てあげることができて、お子様に「こんな着物があるのよ、あなたも着る?」みたいな受け継ぐお話もできます。
『なんか分からないけど着物がいっぱいあるねん』というざっくりとした、お困りではなくなるので“何を持っているか”“何をどうしたいか”を考えるのにも、お持ちの着物を把握する事がとっても大事です。
ですので、ぜひとも畳み方を知って、勇気をもって着物を広げてみましょう!
ご面倒な気持ちは分かります。でも、意外とできる事が増えると、全然世界は変わります!あ、できるできる♪ってなるときっと気持ちも軽くなって、着物との向き合う時間の楽しさがどんどん加速するはずです。きっとです。
着物を広げて着物と向き合う前に
皆様には畳み方を知ってくださいと色々書いております。ぜひ一緒に着物と向き合う時間を楽しいものにしていけたらと思います。
では!畳めるような状態になりました!という事でお話を続けて参ります。
ここから着物と向き合う時間が濃厚になってきますよ!ちゃんと広げて、しっかり着物と対峙することができるので、今までとはまた違って心に感じるものが深くなります。ぜひこの時間を大事にしていきましょう。
着物をいくつかお持ちの方でも基本的には大切な行事でお召しになるための着物がメインになります。またたくさんお持ちでいらっしゃったら訪問着や留袖以外にも普段着もそろえておられるかもしれません。それは春夏秋冬、普段から大事な行事の時までちゃんとした着物で過ごせるように、困ることがないようにご両親やおじいちゃんやおばあちゃんがご用意下さってると思います。
ここがすごくすごく大事なんです。
たくさんお持ちの方で着物をお召しになる習慣がなかなか無い方ほど、いっぱいあってお困りになられてるお話を伺います。生活スタイルがあるのでそれが悪いというお話ではないのでね。攻めてるわけでもありません、忙しい日々で着物を着る機会がなかなかない事はありますから傷つかないでくださいね。
お伝えしたいのは先ほど書かせて頂いたように、お嫁入りしたお家で、TPOにあわせてきちんと着物で過ごせますように。恥をかく事がないように。春夏秋冬、四季にあわせて着物が着れるように。大事な行事は晴れやかな着物で迎えられるように。たくさんの事を考えて用意してくださったやさしさと思いがつまっています。だから着物がたくさんあると思います。お子様が生まれてお宮参りから入学・卒業・参観日・結婚式などなど、行事がいっぱいあって、その行事にちゃんとしたお着物で出られるようにとか、結婚式には黒留袖を。普段もちょっとしたお出かけの時には、しゃれたものを着てお出かけできるように色々考えて着物を選んで、帯はこれ、小物はこれ。。。用意するものがいっぱいあって、お嬢様の事を幸せな姿を考えて一つ一つ選んで大切なお金を使ってご用意下さってると思うんです。
だからもちろんお金がかかっているんですけども、お金以上の事がたくさん感じられます。あふれるほどの愛情とこれからの未来を幸せに過ごしてほしい想いがつまっている。その想いがお着物という形になっていると想像してみて欲しいのです。
着物が素敵なのは、絹糸から何工程もたくさんの職人の手を経て出来上がるという、職人の想いも技術も時間もかけられた素晴らしい衣装であることと、想いをつなぐ受け継ぐからこそなのではないでしょうか。着物から感じる一番大事なこと、芯にあるのは“人の想い”
だから着物は美しくて、優しくて、大切な日に輝くような姿でいられると。
着物を広げてみよう!を実行するときには、いつもは、着物をどうしようか・・・とかネガティブな感情を、いまだからこそ目線を変えてご覧になってみませんか。色々な想いを感じて、思い出して、愛してもらっていた記憶がそこにあるのを着物を通じてみなさんの心と体で感じて欲しいです。
さあ!心の準備はバッチリですね!着物を広げていきましょう!
着物を広げて見てみよう 1枚目
着物を広げるときのコツを1つ
たくさん着物をお持ちでしたら全部広げたら大変です!畳むのが慣れないので時間もかかると思います。そこで嫌になったら止まってしまうので、そこは無理なく参りましょう。まずは1枚からスタート。
「着物の枚数多いねんけど?いいの?」という方もまずは1枚スタートで行きましょう。できることから少しづつが大事です。
気になってる着物を1枚。たとう紙から開けて、取り出して、広げてみましょう。
お久しぶりですか?着物もみなさんに会うのを待ちに待ってますよ!着てくれる日を着物は何も言わずじっと箪笥の中で待ってますもの。イイ子です。イイ子やね。と話しかけてあげて下さい。
先ほど書かせて頂いた着物を広げて見ながら、想いを馳せてあげて下さい。畳んでる状態では、しっかりメインの柄を見れないので、広げて見るとやっぱり着物ってキレイで素敵って思えますよね。ちゃんと見てあげるとより嬉しい日の事が思い出したりする時間が心の栄養になると思います。広げているのでなんだったら羽織ってみて、また着る機会はないものか…なんて前向きな事を考えてみてはいかがでしょうか。
また、お子様に着せてあげることができる方は、お子様とお話してみてはいかがでしょうか。広げて見ないとどんな柄で、これから着れる色柄なのか、着てみたら意外と今の方が似合うかも!とかたくさんの発見があるかもしれません。お子様が入学式や卒業式の予定があるとか、出産の予定があるとか、そういうタイミングだったら着物を着る機会があるので今ある着物を生かしてあげられます。広げて見る事で実際に着れる事を思い出して実感できるのではないでしょうか。
また絹の良さにお肌が喜ぶかもしれません。年齢を重ねるとお肌が敏感になることが多いので、若い時には感じられなかった事が今ならしっくりくる。ということもあります。着物の良さは年齢を重ねるほどに分かりますし、感じられるものなので、着物と触れ合って羽織ってみたりして時間をとって向き合ってもらうと、どんどん感じる事が増えるはずです。
着物1枚だけでも、質感・色柄の美しさを堪能できます。何よりその着物には思い出がありませんか、その想い出を振り返るのに時間が必要だと思います。着物を見ているだけでも記憶がよみがえるので時間があればあるほどゆっくり思いかえすことができます。アルバムを見てても記憶がよみがえりますが、着物のすごいところは着物を見ていてもその時の事を思い出せてしまうところです。
余談ですが、おばあちゃんで記憶がさだかでなくなってきている状態の時に、着物の虫干しをしていたら、おばあちゃんが「この着物は入学式で着て」「この着物は参観日に」とかその時の事をいっぱいお話されたそうです。普段はもう誰が誰か…だったのに楽しそうに着物を見てたくさんお話された事にビックリした。というお話を伺った事があります。それだけ着物に想い出が一緒に記憶されてるんだと私も驚きつつすごく納得したお話です。
なので、はじめの1枚で大事な時間と向き合って下さいね。それだけでも大きな1歩ですし、心豊かな時間になると思います。
着物との対話の時間、せっかくなので虫干し(着物の室内干し)をしながらすると一石二鳥!
いいことばっかりなので虫干しのお話を。
着物を広げて見てみよう 同時進行で虫干しをしよう
せっかく着物を広げてご覧いただいてます。この機会にしまいっぱなしだった着物を虫干しをしてしまうと同時進行で要領よく進められます。今なら気候が良いので、お家に風が入るようにできますし、かなり一石二鳥です♪チャンスですよ♪
まずは1枚からスタートなのでハードルも低いですし、やってみましょうね!
虫干しとは、超簡単に…着物を干して湿気を取る作業です。絹は湿気に弱くてカビの原因になるので干して湿気を取ってやります。これ大事なんです。虫干しについてネットをググって頂くと色々書いてます。昔と今と気候が違ってきてるので昔からはちょっとズレてる気がしていますので厳密にする必要はないかな…と思っているのと。何よりも時間のある時ってそんなにないですし、厳密にしないと!ってなって動けなくなってしまうのは違うし。とくに私は今、この時期でお家時間に気持ちと体が優しくある事を優先して、できるときにできる方法。をご提案したいと考えています。
お話を着物に戻しましょう
着物を触って頂くと体感で分かると思うんですが、なんとなく、ひんやりしっけた感じ。これだと着物に湿気を含んだ状態で、湿気はカビの原因になるので干して、湿気をとばしてあげましょう
虫干ししてみよう
着物はできれば着物用のハンガーにかけて下さい。ない方は代用品にバスタオル用のハンガーというのがあって、バスタオルようの幅に広がる形してます。便利です。それは普通のハンガーみたいな洋服の形にあわせて無くって横長タイプです。100均でも売ってたのでよかったら便利です。でもあくまでも代用品なので、着物用のハンガー使って下さいね。着物用ハンガー オンラインショップ
干し方
- 風通りの良いところ(扇風機使うのもアリですが基本風が通る所で)
- 直射日光の当たらないところ
- お昼前くらいから夕方前まで
- お天気がいい日がベスト!湿気のある日はパスです!
チェックする事
- シミや汚れがないか
- カビが出てないか。特に裏地(胴裏)要注意
チェックするのは衿元や食べこぼしなどないか、脇の辺りに汗ジミがないか。着た後にはすぐに目立たなくても時間が経過してシミが濃くなって気づくことがあるので「着た時問題なかったし~」というイメージで見てるの見逃すので、あとから目立つんだということを知っていてくださいね。
もしチェックして気になる事や以外と汚れてる⁉と発見したら、プロにお手入れをご相談なさってくださいね。といいつつ当店で受け付けしておりますので、お声かけて下さい。大切な着物をこれからも美しく着続けられるように職人ともども努めて参ります。お手入れのページに詳細をご案内しております。
一緒にする事
着物を入れているたとう紙。紙も湿気を含みますので、シワシワ・ふにゃふにゃな形状になってしまっていたら交換をおすすめします。まだしっかりしているなら、一緒に干してもらうと継続してお使い頂けます。
着物を広げてみよう 1枚目まとめ
ここまでで読んで下さって、そして実行して下さったら本当に嬉しいです、有難うございます!
着物を畳めるようになったからこそ、ここまで進めました!
着物と触れてみて何か感じられたら何よりです。そして虫干しまでできてたら素晴らしいです!
よく頑張ってくださいました。慣れない方には、大変だったと思います。慣れてる方ならもしからしたらモチベーションがあがって、着物を着よう♪って感じてもらえたら最高です!
着物と触れ合う時間を持ってくださってこの時期を少しでも心豊かにで過ごせたらと思います。
この記事では、まずは1枚目やってみよう。というご提案です。慣れないのにいっぱいするとただただ負担ですから。でも慣れてきたらそれはそれでやれることってあるもので…
そこで次のご提案はもう少し進みます。基本は着物の虫干しをもう少し。それと管理・整理する考え方のきっかけになるお話ができればと考えています。お家時間を少しでも心豊時間になりますよう、お手伝いができますよう、また考えてお伝えしていきたいと思いますので、どうぞ引き続きこのサイトを見てやってください。どうぞよろしくお願いいたします。