【着物再生】【メンテナンス】【カビとり】黒留袖のカビ ビフォーアフター
いつもたくさんあるお店の中から当店のサイトをご覧くださって有難うございます!この記事では、着物を着るためにキレイな状態を維持するためのお仕事のご紹介です。最近リメイクの記事が多かったので、着物のお手入れや仕立て直しなどのお話もしていきたいと思ってましたがなかなか…。写真多めに撮ってるのですが全てお客様に掲載快諾いただいてます、ご協力への感謝と皆様に着物は生き返ることを知っていただけたらという気持ちで書かせていただいてます。最後までご覧いただけましたら嬉しいです。
未使用の黒留袖にカビ
着ていないのにカビというのはショックです。美しく深い黒色に白い点々…。黒留袖はご家族の嬉しい日に着られるので、箪笥の中で着てもらえる日を健気に何も言わず待っております。多分、黒留袖もしゃべることができたら『カビが出そうです』とか『そろそろ虫干ししてもらえませんか』とかアピールしてくれると思うのですが、やっぱり何も言えないので、カビが出たらそのまま受け入れなきゃいけないのですね。そう思うと、時々でいいので箪笥の中から出してあげる機会をあげられませんでしょうか。待ってると思うのです。着てもらえなくても、見てもらえたら嬉しいと思いますし、外の空気を吸ってまた箪笥の中でゆっくりした時間を過ごしてくれると思います。何よりも着物との時間は、家族とのつながりを感じられる心優しい時間です。皆さまのお心にある家族の優しさに触れ合える悠久の時を感じていただけるのではないかな、そんな風に考えてみていただくと、少し時間をとっていただくことへの煩わしさというハードルが小さくなってくれるかもしれないです。
着物を通じて、忙しい日々の中の優しい時間を過ごしてみませんか。忙しいは心が亡くなると書くので分かっていてもそうなってしまう今日この頃です。でも、着物と過ごす時間は(少し手間かかりますが)何もなくてもゆっくりとふっくらとした何か包まれるような時を止めて、自分と向き合うこともできるように思います。
今回は、もうカビが出てしまったので、なかったことにしてくれる職人の技術のスゴさをお伝えしますね!
カビとりビフォーアフター
ビフォーアフターの写真をいくつかご紹介させて頂きます。黄色の矢印がカビのあるところ。青色の矢印は取れてますということで元々あった場所の印です。ですので、黄色矢印がビフォー(カビのところは糸で囲っています。)青色矢印がアフターと見分けていただけたらと思います。
全部キレイになかったことに取れているので、取れてる写真は黒に戻っています。
後身頃/左側 ビフォー
後身頃/左側 アフター
前身頃の袖付あたり ビフォー
前身頃の袖付あたり アフター
右側の前身頃・衽・衿あたり ビフォー
右側の前身頃・衽・衿あたり アフター
左側の前身頃・衽・衿あたり ビフォー
左側の前身頃・衽・衿あたり アフター
右側の前身頃・衽・衿の上の方 アフター
右側の前身頃・衽・衿の上の方 アフター
以上になります。しっかりカビが取れてましたのが写真でご覧いただけましたでしょうか。できることならカビは出現しないのが一番ですが、出てしまったら早めに対処してあげてください。それは、ご家族の喜びの日に着る時の準備です。黒留袖を着られる喜びを心からの嬉しさを感じて頂きたいです。なので…ちょっとだけがんばって下さい。がんばったことはきっとちゃんと自分に返ってきます。
熟練の職人と一緒に着物のキレイをお届けします。ご相談だけでも大丈夫です、わからないことや迷っていることをお聞かせくださいませんか。