【着物と過ごすお家時間】気候がいい時にこそ着物との時間を

秋風が涼しさを運んでくれる今日この頃です。大変な日々は続いても、身近にある秋の変化など嬉しい事に目を向けて、明るい気持ちで心地よい10月をお過ごしいただけたらと思います。

気候が良くなると、お部屋に気持ち良い風を通してお家時間が気持ちよく過ごせそうです。その流れで眠っている着物にも風を通してあげるとより素敵。着物が喜びます。着物は湿気大敵なので風を通して湿気をとばしてあげる事が大事です。そうです『虫干し』と言われるのが、着物を出して、干して、湿気をとる作業の事をいいます。着物の管理方法という言葉でお話するとそうなんですが、私が最近思うのは、保管とか管理といった言葉とはちょっと違う気がしてきています。

『年に1度は虫干ししましょう』という管理せねばというよりも…

『年に1度は着物との時間を作ってみませんか、着物はあなたに会える日を待っています』です。

きっと着物は晴れの日を彩ったり、普段でもお洒落に素敵に着てもらうためにたくさんの職人の手や想いを込めて生まれてきたのに、長年使ってもらえなくなると、着てもらえない、箪笥をあけて見てくれることもなくて、それは着物にとって寂しくて悲しくて…その想いは涙になって、そしてその涙は私たちに見える形になるとカビという現象で見えるようになる…そんな風に感じています。

なので着物を見たときに、もしもカビが出ていたら「カビ⁉」というネガティブな受け止め方でなくて「この着物はとても寂しい想いをしてたんだな」そんな風に優しく受け止めてあげて、これからはカビがでないように目をかけてあげようと前向きに考えてみてはいただけないでしょうか。“カビ”が出ているという事実は同じですが、受け止め方・考え方で“これからを考える良ききっかけだった”という前向きなターニングポイントに変わると思うんです。手間がかかって困る…ではなく、大事な人を労わるような寄り添う時間に変わると本当はそこにあった幸福に気がつく事ができるのではないでしょうか。

私がそう思う理由は、お仕事でお客様の心優しいお気持ちにたくさん触れさせて頂いてるからです。着物はどんな時も、大切な人の想いや家族の記憶がよみがえり見てるだけでも想いを語りかけてくれます。ぜひ眠っている着物たちに見て愛でてあげてください、皆様の少しの時間を着物にも分けてあげてください。その時間はきっとご自身の心のためになる時間になると思います。これから訪れる涼やかな時間が“着物と過ごす心豊かな時間”でありますように。

 


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