【着物】【カビとり】【クリーニング】カビが出てしまたお着物の仕立て直し

いつも静京のホームページをご覧くださって有難うございます。

着物がある幸せをお届けさせていただくために、日々職人とともにお仕事努めさせていただいております。この記事ではその中でも

【カビが発生したお着物】を解いて【カビとり・クリーニング(洗張)】をして【お仕立て直し】 へさせていただいたビフォーアフターのご紹介をさせていただきます。

広範囲にわたって白くカビが発生しておりましたので、どこまで取れてもう一度お召しいただけるかが大きな課題でした。もちろん美しく蘇りましたので、そのビフォーアフターを皆さまと一緒にご覧いただけたらと思います。

そしてご覧いただいた後には、お家のお着物をもう一度手に取って、状態をご確認いただけるような。そんな日々の中に取り入れていただけるような内容を心がけております。長いですが最後までご覧いただけましたら幸いです。

 

着物にカビが発生する原因

そもそもどうして食品でなく、着るものにカビが生えるのでしょうか。

それは素材が天然の絹だからです。

絹は、蚕という虫から生まれている糸の素材になります。蚕さんが生み出してるのでタンパク質で構成されてます。人のお肌に近い成分です。だから着心地が良い理由になります。

カビが発生しやすい環境

梅雨の湿度が高さ、夏や冬は気温の差。閉まったままの状態で湿気が溜まったままですと、カビが発生してしまいます。

また着物を着た後に皮脂汚れ、ファンデーション、食べこぼしが残ったままだと、カビにとっては美味しい環境になります。

着た後に綺麗にしてから収納していただくと、防ぐことができるので、難しいことはありません。

カビの対処法

出てしまったカビには、カビとりやクリーニング、しっかり洗いたい時などは解いて洗うこともできますので、諦めないでください。ここから実際にカビが発生したお着物を綺麗にして、サイズの調整もご希望くださったのでお仕立て直し(もう一度お客様のサイズに仕立てる)をさせていただいたお話しをさせていただきます。

カビが出てしまたお着物の仕立て直し ご依頼内容

ご依頼内容

  1. カビのため、全体のカビとり・クリーニング
  2. サイズ調整のため、解いて、クリーニング
  3. お仕立て

ご依頼

  1. ご依頼
  2. 状態確認
  3. お預かりして職人にカビ取りの状態見ていただいてお見積り(金額をお伝えします)
  4. お見積りご確認
  5. ご注文確定・お支払い

制作工程

  1. 店でご注文内容受付作業→受付の時の状態を撮影
  2. 解く作業。ここで生地の状態にします
  3. 職人 依頼してカビとり・洗張(クリーニング)
  4. 洗張から戻ってきて確認
  5. 職人 お仕立てへ
  6. 出来上がり→記録用の撮影→内容確認・伝票作業
  7. お客様へご連絡

完成/お渡し

  1. ご来店または郵送
  2. お受取り

こちらの工程を経ている写真です

カビが発生したお着物 ビフォーアフター

  1. お写真左:お預りの時。オレンジの矢印の先にカビがありました
  2. お写真右:カビとり・クリーニングしてお仕立てして完成した状態

カビは写真にはっきり写りにくいので、見えないかもしれませんが、あちこちに白くなっていました。

 

衿元

前側 右の身頃とお袖

前側 左側の身頃(太ももの辺り)

前側 右の身頃(着た時に下側になる方)

背中、お尻の辺りにも出てました

 

後側 左の袖

 

後ろ側 右の身頃とお袖

 

 

かなり状態がよくなっております。お召しいただくのも安心していただけます。

 

解いて洗った後の状態

解いてから、縫いつないで、反物のような状態にして洗っていただいてます

それぞれのパーツに分かれて、こちらをお仕立てに進めます

 

広げるとこんなふうに継いであります

 

カビが取れているのを確認しています

 

美しい薔薇の文様をもう一度お召しいただけるのが嬉しいです

 

お客様のご感想

私の瀕死状態だった付下げの復活を完璧にしてくださいました。
孫の七五三のために産着の仕立て直しも完璧です。
大切な和装のご相談を心置きなくできたのが本当に嬉しかったです。
今後ともよろしくお願いいたします。

嬉しいお言葉を頂戴しました。こちらこそご利用くださったご感想をお寄せくださり厚く御礼申し上げます。 今後もお着物で過ごされる日々と過ごした後の嬉しい思い出が、素敵な時間でありますように、職人共々真摯に努めて参ります。

 

ご覧くださってる皆さまにもご参考になりますようにとおっしゃっていただいております。カビが発生しても諦めずに、ご相談いただけたらと思います。腕の良い職人とともに、お客様に笑顔を取り戻していただけますように尽力いたします。あとは少しの工夫でカビが出にくくすることができます。

 

カビが出ないようにする方法

着物のカビ対策

NO1の対策は、年に1回虫干しをする

ぜひこれだけでもしていただけると違ってきます。タンスの中でじっと湿気の中にいると、カビも生えやすいです。湿気を飛ばすためにも、年に1回だけ、出していただいて外気に当ててやってください。

その時に、着物を見るので、カビが出てるかどうかも発見できるので、早期発見、早期対策になります。

一枚ずつとか、本当に少しづつで大丈夫です。無理のない範囲で、トライしてみていただけないでしょうか。

一つ知っていただけたらと思うことは、着物との時間はアルバムを見るような時間になります。思い出と過ごせます、その時の記憶は着物を見た時に蘇ってきます。大事な経験を一緒に過ごしたからです。この大事な経験をした着物を後の世代にも伝えたり、お話ししたりするのに着物はお側におります。

大事にしていただいた分、ちゃんと嬉しいことが待っているので、今はご面倒な気持ちが勝つと思うのですが、そこが目的です。ご家族をつなぐ、愛を伝える。着物はそんなツールでその役割があります。皆さまに、嬉しい・幸せな時間が着物と共に長くありますように心より願い、お仕事に携わらせていただいております。

お困りごと・ご相談、お気軽にお声かけてください

特別な想いを一緒に喜びに変えていけますように、職人共々尽力いたします。お困りごとやご質問だけでももちろん大丈夫です。お気持ちやご不安も含めて気兼ねなくお声かけてください。

お問い合わせはお手数ですがこちらをクリックお願いします。