【リメイク】透け感の夏素材 “紗“ 黒羽織から “日傘“ へ リメイク

たくさんあるサイトの中から静京のホームページをご覧くださって有難うございます。この記事に辿り着いてくださいましたら、ご依頼いただいた中でも珍しい素敵な絹の生地の日傘のご紹介させていただいております。こんな素敵な生地が織れる日本の伝統の技術は本当にすごいです。ぜひ一緒にこの素敵な世界を楽しんでくださいませ!

羽織 を 日傘 へ リメイクオーダー ビフォー

夏の透け感が美しい黒羽織です。

流水の文様が浮き上がるように織られています。すごく繊細で流れる様子の描かれ方も美しいです。この薄い生地の濃淡で表現されているのが素晴らしくて!着た時には、着物の上に流水が浮き上がるような演出になりますので、おしゃれすぎてどうしましょう!

 

 

透けていた時はシマシマは見えなかったと思います。

ですが!

裏側は赤色のシマシマです

表が流水で、裏側が赤色のシマシマの生地で、二重になっている。。。。違います!そういう2重になっているわけではありません!

透ける素材でとても薄かったのに、裏側にはこんな隠し技があるなんて!

技術に驚きませんか!

 

夏の透ける素材 “紗“

まず、読み方が気になりませんか? 紗(しゃ)と読みます。

夏の着物に用いられている織物の種類の名前です。同じように透け感のある夏の着物の素材では 絽(ろ)というものもあります。こちらは横に点々と透けるような織り方がされているので、また異なる雰囲気ですが、夏には欠かせない絹の生地になります。

着られるのは、見た目通りで、7月8月の盛夏を中心に、6月から9月ごろまで着る着物や羽織になります。

風通しの良い透け感のある素材が夏らしく美しく着る人が快適で、見た目に爽やかな素材なのが、上品ですよね。

お写真の羽織は、一枚で表裏に違う文様を表現されてる二重紗と思われます。素敵なのできっと羽織るだけで幸せな気持ち。

 

今回の受付の際に確認させていただいてること

かなり薄い透け感でしたので、念の為に職人に制作が可能かどうかお預かりさせていただいてからお客様にお伝えして、お仕事を承りました。判断がその場では難しいこともありますが、今回はまさに職人に確認が必要なご依頼でした。

  • 生地の厚み(あまりに薄いとか弱ってると難しいことがあります)←薄いですが生地質はしっかりしてるので大丈夫でした
  • 生地の状態(作れるくらいの汚れやしみがないかどうか等)←綺麗でした
  • 生地のサイズ(日傘を作れる生地の大きさが取れるか)←レースタイプ1本取れました

 

ご依頼内容

  • 羽織から日傘へリメイク
  • 日傘 レースタイプ(レースを間に挟んだタイプ)
  • 手元 藤(現在お取り扱い終了しました)
  • オプション 撥水加工
  • 本数 1本

 

ご依頼から制作工程 お渡しまで

素敵な羽織をご依頼いただいて、出来上がりまでの流れもお話しさせていただきます。

ご依頼

  1. ご依頼
  2. 状態確認(今回、とってもきれいでしたが、薄いので一旦お預かりさせていただいて職人に確認)
  3. 職人に確認
  4. →お見積り(金額をお伝えします) →お見積りがわかった時点でお支払いご案内
  5. ご注文確定

制作工程

  1. 店でご注文内容受付作業→受付の時の状態を撮影
  2. 解く作業→プレス、ここで生地の状態にします
  3. 職人 依頼して制作工程(柄の配置なども職人にお任せしてます)
  4. ご希望でオプションの撥水加工
  5. 出来上がり→記録用の撮影→内容確認・伝票作業→梱包作業
  6. お客様へご連絡

完成/お渡し

  1. ご来店または郵送
  2. お受取り

出来上がり!ワクワク嬉しい時間が始まります!

出来上がりのご紹介です。

羽織 を 日傘 へ リメイクオーダー アフター

流水が流れる配置で作ってくださいました。

ものすごく繊細な美しさに溢れていて、感動します。

無地の部分もございますので、流水文様とシンプルな無地とのコントラストで構成されています。

 

ボタンは、裏側の縞の生地を表にして、くるみボタンをお作りしています。全部のパーツが同じ羽織からできています。

 

生地の薄い繊細さに寄り添うレースの透け感。

黒のレースがついていますが、元々は白色のレースを黒色に染めて付けられています。生地に合わせた染色もこちらの日傘の特徴の一つです。

 

 

内側からの景色です。

右側の濃い部分に、裏側の縞がちょっとわかるような感じです。またよーーーくご覧くださると、縦に縞がうっすら見えます。実物を肉眼で見ると、はっきり縞が見えました。カメラの限界かもしれないです、ゴメンなさい。

 

 

手元部分は、藤の素材を使った手元になりますが、こちらは現在お取り扱い終了しております。多くのかたがお選びになられる竹の手元をご用意しておりますのでご安心ください。

 

ボタン部分が全体のポイントになります。

 

 

生地の魅力と特徴が生き生きしている日傘

こんなに薄い生地が日傘にできるの?と私自身も確認しないと!と思う羽織でした。ミシンを使うので強度の確認は必須なので。

ですが、生地事態はしっかりしていて糸も強度があったので、職人の判断でお作りすることができました。

元々最高に素敵な夏の羽織が、日傘になって、素敵すぎる姿です!

 

こんな素敵な日傘は街で歩いていてもきっと目立つと思います。薄くても表裏を変える技術、こだわり抜いた日本人ならではの表現に心奪われる方が続出してるはずです!

一緒に皆様にもうっとりしていただけましたでしょうか。

 

お家に眠っている羽織でこんなに素敵な出来上がりになるなら…リメイクの楽しさを感じていただけると嬉しいです。長い文章を最後までご覧くださいまして誠に有難うございます。

 

 

お困りごと・ご相談、お気軽にお声かけてください

特別な想いを一緒に喜びに変えていけますように、職人共々尽力いたします。お困りごとやご質問だけでももちろん大丈夫です。お気持ちやご不安も含めて気兼ねなくお声かけてください。

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