仕立て直し実例|着物の仕立て直しで甦る美しさ:ビフォー・アフターで見る変化とその価値

たくさんあるサイトの中から静京のサイトをご覧くださって有難うございます。

着物は、ただの衣服ではなく、大切な思い出や想いが込められた特別なものですよね。

でも、長い年月を経るうちに、どうしてもサイズが合わなくなったり、傷んでしまったりすることもあります。

そんな時、着物を仕立て直すことで、また新たな命を吹き込むことができます。

本記事では、実際に仕立て直しをご依頼くださいました、お客様の着物をビフォー・アフターでご紹介します。

どう変わったのか、ぜひご覧ください。

ご相談

紺色に扇文様が艶やかに上品に可愛く描かれた、付下着物をご相談いただきました。

お母様の着物とのことで、着物は目立つ汚れもなく美しい状態。でも開けて拝見させて頂きますと、裏地の変色(カビによるもの)が目に入りました。内側の裏地からカビが出るのは多く見られるケースです。

ショック!

ですがご安心くだっさい。着物の素晴らしいところは、裏地に困ったことがあっても、やり直せることができることです。

アフター写真:ビフォー写真

裏地のカビは、点々と濃い色のところです。全体的に変色してるのは、絹そのものが時間をかけて変わったものなので、実は問題ないです。天然の素材だからこその現象ですので、広い心でご覧いただけるとありがたいです。

 

裾の方には八掛という裏地がついています。柿色のぼかし染めでグラデーションが美しい和のお色です。

こちらは、大丈夫でした。洗ってもう一回使ってあげることができます。

 

ご依頼からお渡しまでの流れ

  1. ご相談
    着物の全部の状態を確認させて頂きます。
    ご希望のサイズへのお仕立てが可能かの判断。
    (お客様に許可をいただいて一部解いて確認させていただくことがあります)
    採寸(ご自身の着物寸法がわからない方は採寸させて頂きます)

  2. お仕事内容のご案内
    大切なお着物のことなのでわかりにくいことや気になること、気兼ねなく聞いてください。

  3. お見積り
    料金を聞いていただいてからご判断ください。

  4. ご注文確定
  5. ご注文確定後、制作スタート
    お支払い手続きの後、正式にご注文をいただき、ここから職人との連携が始まります。

 

職人の丁寧な仕事

ご依頼いただいてから、大切なお着物が生まれ変わるまで。お客様の着物に新たな命を吹き込むため、丁寧に作業を行います。

  1. 受付時に状態を撮影
    ご依頼いただいた着物を撮影して記録。サイズ・状態も記録します。

  2. 解く工程
    一度、すべてほどきます。

  3. 洗う工程
    今回は、着物と八掛を洗いました。洗張と呼びます。
  4. 付属品
    胴裏という写真で茶色っぽくなっていた背中や袖の裏地を新しいものをご用意いたします。
  5. 仕立て
    洗張の工程を経て綺麗になった着物と八掛。付属品の胴裏を合わせて準備が揃いました。
    仕立ての工程へ進みます。仕立ては、細やかな配慮で、美しい仕上がりに。

  6. 完成・確認・連絡
    美しくなって戻ってきます!幸せの瞬間です。
    状態の確認・記録撮影後、お客様へご連絡。

仕立て直し 工程

具体的にはこんな作業を行っています

  • サイズ調整:お客様の体型にぴったり合うよう、サイズを指示します。和裁士の方で、その寸法通りにお仕立て。

  • 柄の調整:柄が美しく見えるように、バランスよく配置します。お仕立て直しの時は、前回の柄の位置と同じになります。

  • 付属品:新しい付属品に代わることで、新品同様の見た目にできます。

一言で【仕立て】と言っても、細かなところに配慮して丁寧な仕事を職人はしてくれています。見た目も着心地も、まるで新しい着物のように生まれ変わります。(お仕立て直しの時はできる範囲のお仕事にはなります。それぞれに状態が異なるので必ずご案内させていただいております)

 

お仕立て直し実例:アフター写真

目に飛び込んでくるのは美しい裏地です。

綺麗になりました!

 

 

左側が衿元・胸元あたりの写真

右側が膝から裾にかけての写真です。

付下着物でしたので、パーツごとに柄を合わせて絵になるように縫製しています。

 

洗って、新しい胴裏を入れて仕立てあがったお着物の美しさ。

お客様にこれからずっとお召しいただける1枚になりました。

嬉しい瞬間です。

 

お客様ご感想

お母様のお着物。実はお母様が妹さんから譲ってもらった経緯があるそうです。素敵なお着物だったので、きっととても気に入られたんですね。絹の優しい艶感がある紺色をベースに扇の文様が付下着物という柄の配置が絵になるようになったお着物。八掛(裏地)には艶やかなオレンジな柿色。胴裏だけは変色していましたが、外せば問題なくて、洗ってあげればこんなに美しく仕立て上げることができました。

サイズも大事で、希望のサイズ通りに次もできるかどうかの判断が必要です。

仕立て直しの場合は、元々の着物の生地幅があって、その中でできるサイズでお仕立てさせていただくことになります。今回はバッチリ丈も腕の長さも出すことができて、美しい着姿でいらっしゃいました!嬉しい!

仕上がりのお着物をお渡しさせていただく際に、ご試着いただいます。

仕上がりの状態とサイズのご確認。お客様と一緒に、出来上がりの嬉しい時間に大事な確認作業です。安心してお召しいただくための大事な時間と考えております。

お客様より、こんなに綺麗になるの!と嬉しい笑顔でご試着いただきました。サイズにもご満足いただける結果になりましたので、それも、それぞれの工程で関わってくれる職人の仕事のおかげです。丁寧なお仕事でお届けできるので有難くお仕事をさせていただいております。

そしてこの記事を書くことができるのは、お客様のご厚意のおかげです。有難うございます。

 

おわりに|お仕立て直しで着物にもう一度着る喜びを

着物が着物としてもう一度デビューできるのは、着物が仕立て直しで再生できる機能があるからです。この基礎がすごいことと思いますし、続けられている職人の仕事にも技があってこそなので、たくさんの人が関わって着物があります。

受け継ぐことができる着物の魅力。

綺麗になった時の喜び。

ご覧くださってる皆様に届くと嬉しいです。

ご相談、お気軽にどうぞ

「仕立て直しをして、もう一度大切に着たい」そんなお客様の思いに寄り添い、心を込めて作業を行います。お気軽にご相談ください。あなたの着物に、また新たな物語を紡ぎませんか?

まずはお気軽にご相談ください。
ご相談だけでも、もちろん大丈夫です。
最適なご提案をさせていただきます。

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